薬学部を卒業して化粧品メーカーに勤める

薬学部を卒業したからといって薬剤師にならなきゃいけないなんてことはもちろんありません。とくに、女性の中には化粧品の研究・開発が幼いころからの夢という人もいるかもしれませんね。ここでは、化粧品メーカーでの薬剤師の仕事をご紹介します。

薬学部卒業後に化粧品メーカーで出来る仕事

研究開発

薬剤師として化粧品メーカーに勤める場合、まず携わる可能性が高いのは、研究開発の仕事です。メーカー独自の商品をつくる上で、化粧品の有効成分を研究したり、新しい素材を開発したりといった業務を中心に行います。 新商品の研究・開発後は、処方開発や臨床試験、製品検査といったいくつもの過程を経て、販売されます。薬剤師は、その流れの中で、商品の安全性と有効性などを薬事的な視点を持って指摘していく役割を担います。特別な資格を保持する人にしかできない業務であり、薬学部で学んだ知見が大いに活かせる仕事といえるでしょう。

管理部門

化粧品メーカーでは、商品開発のほかに、製品管理という重要な業務があります。薬剤師は、ここで世の中に売り出そうとしている自社製品が薬事法の基準に反していないかを確認し、薬事申請を行うなど、薬学の知識を必要とするさまざまな役目を任されます。 品質管理のほかにも、宣伝広告の中の表現が不適切でないか、顧客からの製品に関する問い合わせ対応、さらには皮膚科医と連携した商品の実用化など、幅広い業務に携わることができるでしょう。

薬剤師以外にもある！
薬学部の卒業後の就職先例

化粧品メーカーの仕事に活かせる薬学部の学び

薬学部での学びは、化粧品メーカーで働く際にも役立ちます。薬剤師としてメーカーから期待されているのは、薬学的観点から自社製品の安全性を確保することです。たとえば、薬学部での薬学、皮膚科学、物理化学、分析学などあらゆる学問の知識と技術を用いて、安全性に対する根拠を明確にしていくことができます。 また、大学によっては薬学の研究が活発に行われており、化粧品研究なども最先端の活動に携われることもできます。大学での研究の成果が、就職先でも活かせること可能性が高いでしょう。

化粧品メーカーへ就職するメリット

薬学部の卒業した後、薬剤師として化粧品メーカーに勤務する最大の魅力は、学部での知見を活かして、新規商品の企画や開発に携われることでしょう。薬剤師の中でも調剤をメイン業務にする職場ではできないことです。責任も重大な仕事ですが、自分の手で研究開発したものを世の中に出して、使ってくれる人がいる喜びは、なににとっても変えられません。 また、待遇面でもメリットが多く、化粧品メーカーには大手企業の参入が多数あるので、比較的高収入で、福利厚生面でも働きやすく安定した環境であることが多いです。

化粧品メーカーへ就職するデメリット

化粧品メーカーに就職するデメリットとしては、薬剤師として調剤の経験ができないことが大きいでしょう。メーカー企業のため、幅広い業務に携わることになりますが、薬局で行うような調剤はできません。そのため、薬学や医学的知見を得られにくく、臨床現場で働く場合には復帰に時間がかかるかもしれません。 ただ、最近では化粧品メーカーとはいえ皮膚科医と共同での製品開発に力を入れるなど、薬学的な専門知識を必要としている企業が増えています。業務内容も、薬剤師としての経験値が下がってしまうことはないといえ、薬学部での学びは重宝されるでしょう。

東海地方の薬剤師の就職先例

以下は、東海地方の薬学部卒業生の就職先例です。将来、薬学部を卒業するときのことをイメージして、ぜひ参考にしてみてください！

• 興和株式会社
• 株式会社MTG
• 株式会社ネイチャーズウェイ
• 株式会社イービーエム
• TBCグループ株式会社