東海・中部地方の薬学部のある大学図鑑 » 薬学部とは!?入試から入学後まで » 単科大学と総合大学の違い

公開日: |更新日:

単科大学と総合大学の違い

このページでは、単科大学と総合大学の違いや共通点について紹介しています。どちらに進学するか迷っている、という方はぜひこちらの内容を大学選びのヒントにしてみてください。

単科大学と総合大学

単科大学とは

「単科大学」とは、一般的に何かひとつの分野の教育・研究を行う大学を指しています(ただし、複数の学部を持つものの、規模が小さい場合には単科大学として分類されるケースもあります)。

例えば「単科薬科大学」というと、薬学部のみを設置している大学のことで、他の学部はありません。「○○薬科大学」と名前がついている大学は、単科薬科大学となっています。当然学生全員が薬学部となっており、後輩も先輩も全員が薬学部の学生となります。

総合大学とは

単科大学に対し、「総合大学」とは大規模かつ広い範囲の領域について教育・研究を行っている大学を指しています。文化系・理科系を含んだいくつかの学部で構成されている大学を総合大学と呼んでいますが、単科大学に対してこの呼び方を用いるケースが多くみられます。

単科大学と総合大学の違い

単科大学と総合大学は、上記で説明した以外にもさまざまな違いがあります。いくつかの点をピックアップして、どのような違いがあるのかを見ていきましょう。

教養科目

単科大学と総合大学の違いとして、まずは共用科目が挙げられます。総合大学では、さまざまな学部があることからも、幅広い分野を研究している教員が在籍しているため、教養科目の選択肢も幅広いという特徴が見られます。

対して単科大学の場合には、教養科目の種類に限りがあります。ただし、協定を結んでいる学校で履修をした場合に、単位として認定する「単位互換制度」という制度を導入している大学も多く見られます。この場合、他の大学に学びにいくことで、選択肢を広げられるでしょう。

キャンパスライフ

総合大学は学生数が多いこともあり、多くのサークルや部活があるケースが多いです。同じスポーツのサークルが複数ある、というケースも珍しくありません。単科大学の場合には、部活やサークルの数は一通り把握できるくらいの数、というケースが多いようです。

また、キャンパス内で顔見知りが多いかどうか、という点も総合大学と単科大学では差が出てくるでしょう。たとえば総合大学の場合には学生食堂や図書館など、学内の施設に行った時にも周りは知らない学生、という状況が多くなりますが、単科大学の場合には人数が少ない分誰かしら知っている人がいる、ということが多くなるでしょう。

設備

続いて、設備の違いについて見ていきましょう。

わかりやすいところでいうと、図書館について違いが見られることが多くなります。単科大学の場合には、専門分野の書籍が中心に揃っているという傾向があります。対して、総合大学の場合には、その大学にある学部の数だけ専門的な書籍が揃えられています。

また学内の設備についても、単科大学は教育や研究で使用する設備がより充実しているというケースが多くなっています。総合大学は何かの分野に特化した設備のみが充実しているというわけではなく、さまざまな施設が順番に整備されている、という傾向があります。

単科大学と総合大学の共通点

ここまでそれぞれの大学の違いについて紹介してきましたが、共通点もあります。

まず、専門的な授業の内容について。この部分については、総合大学も単科大学も授業の内容については大きな差はないと考えられます。さらに、「どのような資格が取得できるか」「就職率」といった点に関しても、あまり差がないと考えて良いでしょう。

単科大学と総合大学のメリット・デメリット

単科大学のメリット・デメリットは?

単科大学のメリットとしては、自分と同じような分野の勉強をしている学生が在籍していることから、共通の話題が多く親しくなりやすいという点が挙げられます。そのため、アットホームな雰囲気の中でキャンパスライフを送れるのではないでしょうか。また、学生数も比較的少ないことから、教員や職員の方とも気さくに話をしたりさまざまな相談をしたり、といったこともできます。

デメリットとして挙げられるのは、他の分野の人と知り合う機会が少ないという点があります。人脈を広げるためには、単位互換制度を利用して他大学の講義を履修したり、他大学との合同サークルに参加するといった方法が考えられます。

総合大学のメリット・デメリット

総合大学に在籍するメリットとしては、自分が学んでいる分野以外のさまざまな分野の学生と知り合う機会が多い点が挙げられるでしょう。例えば卒業研究などに取り組む際に、他の分野の方に相談したいというケースもありますが、同じ大学である、というだけで相談しやすいという面もあります。

また、総合大学のデメリットとしては、大学によってはキャンパスが分かれているケースがあること。時には引っ越しをしなければならないケースもありますので、よく確認しておきたいポイントといえます。また、学部によって忙しさが違うことから、他学部の学生とは生活がすれ違う場合がある、という面もあります。

単科大学への進学に向いている人は?

アットホームな中でキャンパスライフを送りたい、また自分は人見知りであると感じている人などは単科大学の雰囲気が向いているといえるのではないでしょうか。前述の通り教員との距離も近いため、講義の内容などで聞きたいことがある場合にも質問しやすいという点もメリットとして考えられます。

総合大学への進学に向いている人は?

自分が進学する学部以外の分野の人とも幅広く知り合いたい、と考えている方は総合大学が向いているといえます。また、教養科目の選択肢が多いことから、さまざまな分野について学んでみたい場合にも総合大学を選択するのも良いかもしれません。

それぞれの特徴を知った上で選択を

単科大学と総合大学の違いについて紹介してきました。それぞれにメリット・デメリットがありますので、どちらが良いかは人によって異なる部分となってくるでしょう。単科大学を選ぶか、総合大学を選ぶかは、自分がどのようなキャンパスライフを送りたいかという点をよく考えた上で選ぶのがおすすめです。

私立・国公立それぞれの
大学の雰囲気を掴もう!