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薬学部と生命科学部の違い

薬学部を目指して勉強するうちに、生命科学部にも興味が出てきたなんてこともあるかもしれません。今回は、薬学部と生命科学部で学べることと就職先の違いをご紹介します。

薬学部と生命科学部の学びの違い

薬学部と生命科学部の学びでは、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

そもそも生命科学とは、生物学的観点を世の中に役立たせていく学問のことを言い、生命科学部では主にバイオ研究など、生命に関する総合的な研究をしていきます。その中で分かれるジャンルは幅広く、たとえば生物工学や農学、医学、薬学のほか、生命倫理や社会学、環境科学、哲学といった学問までさまざまです。生物学や化学を基盤研究としながら、大抵の場合は2、3年次から研究室などに所属し、専門的な知識を深めていく流れになります。

また、生命科学部で取得可能な資格は、第一種・第二種放射線取扱主任者や上級バイオ技術者、技術士など多くありますが、実際の進路状況は、約7割が大学院へ進学しています。大学院では、さらなる研究で深い知見を得られるため、研究職に就く卒業生が多くいます。研究者としての就職を考えているのであれば、大学院への進学をおすすめします。

薬学部との大きな違いは、薬学への追及度合いでしょう。薬剤師という目標が明確にある、もしくは薬学をしっかりと勉強して、医療や薬に対する知見を深めたいと考えている人は、薬学部への入学がおすすめです。

薬学部と生命科学部はどっちが忙しい?

薬学部も生命科学部も、カリキュラムには研究課程がたくさん含まれています。基本的には、1、2年次の一般課程が修了した後、3、4年次で研究室に所属し、分野を絞った研究をしていきます。研究室に入ると、その研究内容や方法によっても異なりますが、研究に力を注ぐ日々が続き、アルバイトやサークル活動などにあまり時間を割けなくなることも少なくありません。

ただ、もちろんこの傾向は研究する内容によっても全く異なりますし、さらに大学の校風や理念、教授の専門などによっても非常にさまざまです。自分がどんな研究室に入り、どんな研究をしていきたいのかを明確にし、大学を詳細に調べていきましょう。

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薬学部と生命科学部の就職の違い

では、薬学部と生命科学部の卒業生は、どんな職業に就いているのでしょうか。

生命科学部は、メーカー企業や研究機関への就職が人気です。学部で学んだバイオテクノロジーの知識を活かし、研究者として食品メーカーや医療品メーカーに就職する傾向があります。加えて、最近ではとくに美容意識の高まりなどから、化粧品メーカーにおける研究者の需要が高く、女性にも人気の就職先となっています。また、JAXAや国立がん研究センターなどの研究機関への就職のほか、製薬会社で開発職として携わる、もしくはMRと呼ばれる薬剤の営業職に就く人も多いです。中には、技術者として公務員になったり、教職課程を取得して、教師になったりする人も。

薬学部と異なるのは、研究職に就きたい場合、大学院に進学しなければならない可能性が高いことでしょう。業界や企業によっては、大学院卒業を必須条件にしていることもあります。薬学部の場合、6年制の大学では卒業と同時に研究職の条件を満たしていることが多いですが、生命科学部の場合、大学院への進学が必要です。

将来的に、研究職を希望しているのであれば、早いうちから企業研究や進学準備を進めておくことをおすすめします。

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